体力医学研究所

Physical Fitness Research Institute

時代の先駆けとなる健康課題を捉えた研究活動を行い、知見の普及啓発を行っています。

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研究所ニュース

第70回日本体力医学会大会レポート

 9月に和歌山市で開催された第70回日本体力医学会大会で、研究成果を発表しました。

名称:第70回日本体力医学大会
日時:2015年9月18~20日
会場:和歌山県民文化会館・ホテルアバローム紀の国

シンポジウム

日時:2015年9月18日 9:50~11:20

テーマ:子どもの身体活動とメンタルヘルス
座長:石井 好二郎(同志社大学スポーツ健康科学部)
   岡 浩一朗(早稲田大学スポーツ科学学術院)

レポート:永松俊哉

 本シンポジウムの演者を務めました。
 青年期のストレス・メンタルヘルスの改善に運動やスポーツがどう貢献しうるか、先行研究や当研究所の研究成果を整理・要約し概説しました。所得格差に左右されることなくスポーツの機会を提供しうる我が国の運動部活動に着目し、性、年齢、競技種目等を踏まえながら長期の観察研究を行うことは意義深いように思われます。今後、体力医学会の会員各位がそれらの検討に関わり、質の高いエビデンスの蓄積に繋がれば幸いです。

一般演題

レポート:永松俊哉

 職域で実施可能な軽体操を考案し、その一過性の実施が女性勤労者のストレス・メンタルヘルスに及ぼす効果について検討しました。体操を行うことで首・肩の痛みが軽くなりストレス反応も軽減しました。当事業団で考案した軽体操は、女性勤労者におけるストレス軽減やメンタルヘルスの維持改善に役立ちそうです。今後は、精神的なリフレッシュにも繋がるプログラムとなるよう、さらに内容を工夫したいと思います。

レポート:甲斐裕子

 座っている時間が長い人は、たとえ運動していても、糖尿病や肥満のリスクが高いことが知られています。しかし、メンタルヘルスと座位行動との関連はまだよくわかっていません。そこで、当事業団の健診センターのデータを活用して関係を検討しました。その結果、仕事中に長く座っている人、仕事以外で座ってパソコンを長く使ってい人は、メンタルヘルスが悪いことがわかりました。今後は追跡調査を行いたいと考えています。

レポート:中原(権藤)雄一

 本研究では、大学生を対象に過去および現在の運動部活動への参加の有無によって身体的・精神的健康度が異なるかどうかについて検討しました。その結果、中学・高校時から大学に至るまで運動部活動に参加することは、身体的・精神的健康の保持に寄与することが示されました。今後は、大学での運動部活動参加の影響を検討していきたいと思います。

レポート:角田憲治

 当事業団の健診センターのデータを活用し、身体活動が非アルコール性単純脂肪肝から脂肪肝炎への進行を抑制するか検証しました。非アルコール性単純脂肪肝の有所見所の中でも、高強度活動(ジョギングなど)をしている者は、脂肪肝炎へ進行するリスクが低いことが分かりました。一方、中強度活動(ウォーキング、軽い体操など)には、脂肪肝炎の抑制効果は認められませんでした。非アルコール性脂肪肝は、炎症が少ない初期の単純脂肪肝までに食い止めることが重要です。脂肪肝にならない、脂肪肝を進行させないためには、体重管理に加え、ジョギング程度の強めの運動が推奨されます。

レポート:須藤みず紀

 一過性のストレッチ運動が、認知機能と感情に及ぼす影響について、若年男性を対象に検証を行いました。その結果、30分間の静的なストレッチ運動は、1)ポジティブな心理状態を誘発すること、2)視覚探索課題におけるパフォーマンスが向上することが示唆されました。本研究の結果は、“認知機能やメンタルヘルスの改善には、必ずしも高強度の運動が必要ではないかもしれない”という可能性を秘めています。今後は、運動が生体内のどこに直接効果を及ぼしているか?について検証を続けていきたいと考えています。

更新日:2015年11月10日

公的研究費ならびに研究活動の管理について

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