公益財団法人 明治安田厚生事業団

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健康づくりウォッチ

健康的な1日の過ごし方とは?

1日は睡眠、デスクワーク、運動、読書など様々な行動で形成されます。
では、どのようなバランスで行動すると健康につながるのでしょうか?


あなたはどの動物?1日の行動を4つのタイプに分類


運動などの身体活動が健康に良いというのはよく知られていますが、運動は生活の一部にすぎません。むしろ私たちは、多くの時間を睡眠や座位行動(仕事やテレビ視聴、読書など)に費し、様々な行動を積み重ねながら1日を過ごしています。では、1日をどのように過ごすと健康に良いのでしょうか?また、活動と休養の最適なバランスとは何でしょうか?

まずは人の1日の行動を、いくつかのパターンにわけてみましょう。デンマークの勤労者約800名を対象とした研究を紹介します1)。この研究では、加速度計で評価した24時間の行動パターンを4つに分類し、それぞれの特性にそった動物の名前をつけました。

【チンパンジー型】 仕事中の座位と身体活動(立位や歩行)が均等で、余暇でも活動的、最もバランスが取れている
【ライオン型】   仕事中は活動的だが、余暇では座位や睡眠が多い
【アリ型】     1日を通じて座位が少なく、活動的に動きまわる
【コアラ型】    1日を通じて座位が多く、身体活動が少ない

図.4つの行動パターンとその特徴


肥満予防には、チンパンジー型?アリ型?


では、こうした行動パターンが、実際の健康と関連するのでしょうか?この研究では、チンパンジー型に比べて、ライオン型やコアラ型は、腹囲が3-4 cm、体脂肪率が約2%高いことがわかっています。一方で、チンパンジー型とアリ型では肥満度に明確な差はありませんでした。この研究だけで結論づけられませんが、どうやら1日の過ごし方によって肥満度が異なるようです。

「仕事中の活動と座位のバランスを整えること」や「1日を通してある程度活動的に過ごすこと」を心がけ、あなたもチンパンジー型・アリ型のライフスタイルを目指してはいかがでしょうか?

1) Gupta et al., International Journal of Obesity, 2019


健康的な1日の過ごし方とは?


著者
北濃 成樹 Kitano Naruki
体力医学研究所 研究員

専門分野 スポーツ科学、睡眠医学、疫学
主な研究テーマ 身体活動や運動による睡眠改善と不眠予防、睡眠が心身の健康に及ぼす影響
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