公益財団法人 明治安田厚生事業団

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健康づくりウォッチ

自主的に身体を動かすためには環境が大切かも!?

近年、身体活動量と健康には深い関係があることが科学的にも証明されつつあり、座りすぎを予防するために、職場でも様々な取組みが行われています。とはいえ、なかなか「自主的に身体を動かす」のはハードルが高いなぁと感じたことはありませんか?

強制的な運動はあまり効果が得られないかも


動物を対象とした研究では、自主的に走ったネズミと強制的に走らされたネズミでは、後者のほうが極めて高いストレスを感じることがわかっています。また、日常的に不活動気味なヒトが急に運動を行うとストレス物質(コルチゾール)が上昇することが報告されています。運動は、楽しく、気持ちよく行うことがポイントになるようです。

身体活動量を上げるためには


我々の動物モデルの研究では、遊具や走る器具を設置した飼育環境において、自主的な身体活動量がどのように変化するか検証しました。その結果、器具を設置しなかった飼育環境と比較して器具を設置した環境では、自主的な身体活動量が向上することがわかりました。さらに、ネガティブな感情も改善される可能性が示されました。

人間は「考える」力が他の動物たちより発達しているため、運動器具などを設置するだけでは、自主的な身体活動量の向上は望めないかもしれません。しかし、身近に運動できる機会があること、仲間と運動することなど、様々な環境条件が重なることでその可能性が広がることが期待できます。座ってこの記事をお読みになられているあなた、まずは、その場で立ってみることからはじめてみませんか?



自主的に身体を動かすためには環境が大切かも!?(PDF:586KB)

著者
須藤 みず紀 Sudo Mizuki
体力医学研究所 所長代理/副主任研究員

専門分野 運動生理学
主な研究テーマ
・脳と骨格筋の相互作用に着目した運動とメンタルヘルスの関係
・骨格筋の収縮と認知機能の関係

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