公益財団法人 明治安田厚生事業団

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研究所レポート

第19回韓国運動士学会とアジアの運動学会議の合同会議で発表

運動が高齢者の認知機能に与える効果とその脳内メカニズムに関して発表しました。




学会情報


学会名
韓国運動士学術大会・アジア運動士学術大会合同国際学会(19th annual meeting of Korean Kinesiologists in conjunction with 2018 International Conference on Kinesiology)

日程
2018年5月19日~20日

開催地
韓国・ソウル

招待講演


発表者
兵頭和樹

タイトル
シンポジウム「Exercise and Brain Fitness」 
The Effect of Exercise on Compensatory Brain Activation in Older Adults

概要
年をとると脳のさまざまな認知機能は低下していきます。なかでも、前頭前野が担う実行機能※1は特に低下することが報告されています。一方、習慣的に運動することは高齢者の実行機能の維持・向上に効果的であることが報告されています。その脳内メカニズムには不明な点が多くありますが、脳の代償機能※2が関与している可能性があります。

私たちの研究では、①中強度(息が弾む程度)の運動を10分間行うだけでも高齢者の実行機能は高まり、それには脳の代償的な活動の増加が関連すること、また、②運動習慣の生理的な指標となる持久力の高い高齢者は代償機能を必要としない若者型の脳活動を保ち、高い実行機能を発揮できることを明らかにしました。

これらの結果から、一過性の運動は前頭前野の代償的な脳活動を一時的に高めますが、習慣的な運動は、代償機能を必要としない若者型の効率的な脳活動で実行機能を高めると考えらます。

※1 実行機能とは、目的に向かって行動を選択・制御する脳の働きのことです。
※2 代償機能とは、本来担っている脳部位の機能低下を補うために、他の脳部位が動員される現象です。
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