公益財団法人 明治安田厚生事業団

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研究所レポート

学会報告

北濃研究員と神藤研究員が、SAHM(Society for Adolescent Health and Medicine) 2018 Annual Meetingで研究成果を発表しました。

日程


2018年3月14日から17日

会場


The Westin Seattle(アメリカ・シアトル)

概要


北濃成樹

「Building grit in Japanese male high-school students: Examining the role of belonging to an organized sports activity」



Grit(グリット)とは、長期的な目標に向かって、粘り強く、情熱を持って努力し続ける性格特性のことで、一言で言うと「やり抜く力」です。近年、IQや才能だけでなく、こうした非認知能力が将来の成功と関連することが明らかになり、子どもの頃に、こうした能力をいかにして養うかに注目が集まっています。

では、どうすればグリットを育むことができるのでしょうか?そこで、我々は、男子高校の1年生835名を対象に、運動・スポーツ活動とグリットの関連を調査しました。

その結果、運動部や地域のスポーツクラブに所属している生徒は、所属していない学生よりも、グリットが高く、特に、Jリーグユースチームに所属する生徒が最も高いグリットを示しました。また、自覚的な学業成績、大切な他者からのサポート、中学時代の成功体験、睡眠の質、高強度の身体活動量がグリットの高さと関連することがわかりました。男子高校生では、高いレベルで運動・スポーツ活動を行うことがやり抜く力を高め、同時に、そうした活動を通した成功体験や、日常の休息、周囲からのサポートが重要かもしれません。



神藤隆志

「Association between participation in organized sports activities and generalized self-efficacy in Japanese male senior high school students: A 3-year longitudinal study」



これまで青年期のスポーツ活動は心理的発達に有効であることが多くの先行研究によって報告されていますが、スポーツ活動に参加することで心理的発達がもたらされるのか、あるいはもともと優れた心理的特性を有している者がスポーツ活動に参加しているのかという因果関係は十分に検討されていません。

そこで本研究では、高校生における運動部やスポーツクラブなどの組織的なスポーツ活動への参加と心理的特性の一つである「自己効力感」の関係を3年間の縦断研究により検討しました。

その結果、スポーツクラブに所属している者は所属していない者と比べて1年生時点で自己効力感が高かったものの、スポーツクラブ所属者の自己効力感が2年生、3年生で向上する様子は見られませんでした。本研究結果を踏まえて、どのようなスポーツ活動であれば自己効力感が高められるのかという点や、高校生以前のスポーツ活動と自己効力感の関係にも着目して検討を深めていく必要があります。
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