公益財団法人 明治安田厚生事業団

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健康づくりウォッチ

座りすぎと幸福感

長時間座っている人は幸福を感じにくくなる?

座りすぎは、“体の健康”だけでなく、“心の健康”も蝕む


現代人は1日の大半を座って過ごしていますが、座りすぎの人は、糖尿病、肥満、がん等にかかりやすく、死亡リスクがあがることが報告されています。さらに、私たちの研究では、メンタルヘルスも悪化しやすいことがわかってきました。
メンタルヘルスは、今や大きな社会問題です。メンタルヘルスというと、抑うつやストレスなどネガティブな側面がクローズアップされがちですが、じつはポジティブな側面もあります。その中心が主観的幸福感です。運動している人は主観的幸福感が高いという研究がありますが、座りすぎと主観的幸福感の関連はわかっていませんでした。

私たちは、MYLSスタディ®※参加者のうち活動量計を装着した1,582名の勤労者のデータを分析しました。その結果、平日・休日にかかわらず、1日の座位時間が長いと主観的幸福感が低いことがわかりました(図)。しかも、仕事の要因や社会経済状況、運動、心理的ストレスの影響を取り除いても、両者は関連していたのです。海外の研究では、1日中座り続けると気分がネガティブになる、活動的な人を不活動にすると人生満足度が低下する、座りすぎの人は社会的孤立に陥りやすい、などが報告されています。これらが組み合わさって、幸福を感じにくくなってしまうのかもしれません。

※明治安田ライフスタイル研究。MYLSスタディは、公益財団法人 明治安田厚生事業団の登録商標です。

図 座位時間の長さと幸福感との関連


職場や家庭で、座りすぎを解消しよう!


座りすぎ対策の王道は、座位時間を減らすことです。職場では立って会議をする、昇降式デスクを使うなどが考えられます。家庭では、テレビをだらだら見ないで時間を決めましょう。どうしても長時間座らなければならないときには、少なくとも30分~1時間に1回は立ち上がり、数分間歩きましょう。実験的な研究では、座りっぱなしよりもときどき歩いた方が気分が向上することが示されています。さらに、座りっぱなしをときどき中断すると、体の健康に良い影響があることが知られています。集中すると忘れてしまうので、アラームを鳴らす等の工夫がおすすめです。座りすぎを解消して、体も心も健やかに保ちましょう!

座りすぎと幸福感

著者
甲斐 裕子 Kai Yuko
体力医学研究所 主任研究員

専門分野 運動疫学、健康教育学、公衆衛生学
主な研究テーマ 運動とメンタルヘルス、座りすぎの健康影響
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