健康づくりウォッチ
2026年9月4日
転倒や腰痛等の労災対策に寄与する運動
設備対策の次は「身体づくり」へ。重大事故を招く転倒や腰痛を防ぐ、運動を含めた意識改革の重要性を解説します。
労働現場では設備の安全対策が進み、「墜落・転落」や「はさまれ・巻き込まれ」などの重大な事故は減少傾向にあります。一方で、急速に増加しているのが「転倒(滑りやつまずき等)」や「動作の反動・無理な動作(主に、腰痛)」による災害です(図)。日本で最も遭遇する確率の高い労働災害が転倒であることは、あまり認知されていません。
作業者の行動に起因する労働災害は「行動災害」と呼ばれています。設備面での対策だけでなく、個人の体調管理や体力の維持、安全行動の徹底、作業環境の整理整頓など、一人ひとりの意識と行動の改善による行動災害対策が、いま改めて求められています。

急増する「転倒」と「腰痛」は、いずれも長期休業へ直結する重大なリスクです。転倒は、ちょっとした段差や何もない場所で多く発生しています。50歳以上の女性の転倒災害の内訳は約7割以上が骨折であり、平均休業見込み日数も47日とされています。一方、腰痛は重量物の持ち上げやひねり動作、不自然な姿勢が主な要因で、ぎっくり腰や慢性化を引き起こします。どちらも些細な発生要因に思えますが、一度発生すると予想以上の重大事故につながります。そのため、対策の1つとして「運動(筋力トレーニングやストレッチ)」の有用性が改めて注目されています。
対策の根本として、まずは「怪我をしない基礎体力の維持」が不可欠です。足をしっかり上げる筋力や素早く踏み出す瞬発力、転倒に負けない骨密度、不自然な姿勢を防ぐ筋肉の柔軟性など、いずれも欠かせません。加齢による体力低下に加え、若い働き手の減少で一人あたりの業務負担が増える現代では、これまで以上に体力の重要性が高まっています。もちろん単に運動するだけでなく、食事や睡眠を含む総合的な健康づくりと、自らの身体を守るためのヘルスリテラシー向上への働きかけも重要であることは言うまでもありません。
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設備安全のその先へ!一人ひとりの意識で防ぐ「転倒・腰痛」
労働現場では設備の安全対策が進み、「墜落・転落」や「はさまれ・巻き込まれ」などの重大な事故は減少傾向にあります。一方で、急速に増加しているのが「転倒(滑りやつまずき等)」や「動作の反動・無理な動作(主に、腰痛)」による災害です(図)。日本で最も遭遇する確率の高い労働災害が転倒であることは、あまり認知されていません。
作業者の行動に起因する労働災害は「行動災害」と呼ばれています。設備面での対策だけでなく、個人の体調管理や体力の維持、安全行動の徹底、作業環境の整理整頓など、一人ひとりの意識と行動の改善による行動災害対策が、いま改めて求められています。
一見軽微でも長期休業に?急増する「転倒・腰痛」を防ぐ運動の力
急増する「転倒」と「腰痛」は、いずれも長期休業へ直結する重大なリスクです。転倒は、ちょっとした段差や何もない場所で多く発生しています。50歳以上の女性の転倒災害の内訳は約7割以上が骨折であり、平均休業見込み日数も47日とされています。一方、腰痛は重量物の持ち上げやひねり動作、不自然な姿勢が主な要因で、ぎっくり腰や慢性化を引き起こします。どちらも些細な発生要因に思えますが、一度発生すると予想以上の重大事故につながります。そのため、対策の1つとして「運動(筋力トレーニングやストレッチ)」の有用性が改めて注目されています。
対策の根本として、まずは「怪我をしない基礎体力の維持」が不可欠です。足をしっかり上げる筋力や素早く踏み出す瞬発力、転倒に負けない骨密度、不自然な姿勢を防ぐ筋肉の柔軟性など、いずれも欠かせません。加齢による体力低下に加え、若い働き手の減少で一人あたりの業務負担が増える現代では、これまで以上に体力の重要性が高まっています。もちろん単に運動するだけでなく、食事や睡眠を含む総合的な健康づくりと、自らの身体を守るためのヘルスリテラシー向上への働きかけも重要であることは言うまでもありません。
【出典】厚生労働省 労働基準局 安全衛生部計画課,第14次労働災害防止計画の概要(2023)
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著者
位髙 駿夫 Itaka Toshio
株式会社ハイクラス 代表取締役
公益財団法人 明治安田厚生事業団
体力医学研究所 客員研究員
専門分野 スポーツ健康科学、運動生理学
主な研究テーマ 運動指導事業の提案・実施・評価
位髙 駿夫 Itaka Toshio
株式会社ハイクラス 代表取締役
公益財団法人 明治安田厚生事業団
体力医学研究所 客員研究員
専門分野 スポーツ健康科学、運動生理学
主な研究テーマ 運動指導事業の提案・実施・評価
