お知らせ
2020年5月20日
外出自粛下での身体活動・運動の実践とその効果 ⑤運動実践とその効果
持久力を高めて、作業効率を向上させる
最近、仕事中の効率低下を感じることはありませんか? 持久力と作業記憶能力の関連についてご紹介します。
作業記憶能力は30歳から低下する?
仕事をミスなく効率的に進めるために必要な脳の機能に、作業記憶(ワーキングメモリとも言います)があります(図1)。これは、ある情報を一時的に頭のなかにしまい、必要に応じて引き出したり削除したりしながら作業する能力です。低下は30代から始まるという研究もあります。では、どうやってこの機能の衰えを防ぐことができるでしょうか。
持久力を高めることが、作業記憶能力の向上に有効?
私たちの研究で、地域の高齢者を対象に持久力(換気性作業閾値)と作業記憶能力の測定を行ったところ、持久力の高い方ほど作業記憶能力の成績が良く(図2)、また作業記憶を働かせているときの前頭前野の活動も高い傾向が見られました。持久力の指標(換気性作業閾値)は、日常の身体活動量と関連することが報告されています。仕事の効率低下を感じている方は、身体を動かす習慣をつけてみてはいかがでしょうか。